龍泊ラインは竜飛崎からつづらおりの山道を通り、その後一気に日本海へと落ちていく変化に満ちた道路です。
途中の展望台(眺瞰台)では竜飛岬越しに津軽海峡の向こうに北海道が
そして左に目を向けると日本海が広がり、小泊崎へと連なる海岸線が一望できます。 
この日は強風に早く動く雲の影が日本海にさまざまな模様を映し出していました。

まだ昼飯を食べてない私の今の目標は小泊崎先端、権現崎のキャニオンハウスで
ツーリングマップル絶賛のサザエ丼を食べる事!
 
険しいカーブが続く龍泊ライン 竜飛崎も下に見える ここから見える海は日本海だ
海面に雲の影が映り幻想的 道端にあった七つ滝 小泊崎はすぐ目の前だ



そして小泊崎が間近に迫ってきたときにアヴェニスに異変が!
ふと見ると水温計の針がレッドゾーンを越えています。
即座に停車してしばらく様子を見ましたが、温度はなかなか下がりません。
とりあえず最寄のガソリンスタンドまで何とか自走してチェックしてもらおうと  
ゆっくりと走り始めましたが、すぐに水温計の針は振り切ってしまう。
エンジンは動いているので走れるのですが温度上昇の原因が分からず怖くてノロノロとしか走れません。
しかもガソリンスタンドは全然見当たらない。
もう小泊崎どころの話ではなくなってしまいました。



だましだまし1時間ほど走ってやっとガソリンスタンドを発見。
マジェのオーナーでもあるスタンドのお兄さんがチェックしてくれるが
どうも内部のトラブルなので手におえないとのこと。
出発前に整備を頼んだ地元の整備業者にも電話したのですが
やはり電話ではなかなかラチがあかない。
それでもクーラントを補充し、念のためにと予備のクーラントも持たせてくれ
しかもお金はいらないとの言葉に恐縮と感謝の気持ちでスタンドを後にしました。

しばらく停車していたので水温は下がっていましたが、それもつかの間すぐに急上昇!
十三湖の道の駅で遅い昼食を食べ(しじみ定食)これからどうするかを色々と考えます。

*ちなみに十三湖はシジミが名物でしじみラーメンも有名です(食べなかったけどね)

お世話になりました



毎日サッカー仲間に送っていたメールで非常事態宣言をしたところ心配したメールが何通も帰ってきました。
これには本当に勇気付けられました。
でも携帯の電池も無くなりそう。
しかたないので道の駅のコンセントを拝借して緊急充電。
時間はもう午後3時を過ぎてしまいました。
夕食の時間までに岩手の休暇村に行かねばならないのに・・・

先の見通しの立たないまま、またゆっくりと進みます。
途中のスタンドで近くにバイク屋さんがないかと聞いたら「すぐそこにありますよ」との返事。
その言葉を頼りに進むも、目当ての店はなかなか見当たらない。
「田舎の人のすぐそこって一体何キロのことなんだよ」
と心の中で文句を言いつつ金木町に入ると、やっとありました!
道路の左側にバイクショップが(オートショップヒラヤマ)。
軒先にアヴェニスを止め、オーナー(平山さん)に事情を話し見てもらいましたが 
結論はエンジンを分解してみないとわからないし、エンジンが冷えないと 分解も出来ないので
今すぐの対処は無理だとのこと。
仮に原因がわかっても部品の取り寄せに数日かかるので自走は断念しました。


そしていろいろ話して出た選択肢は

1.このまま横浜に陸送し地元で修理、自分は交通機関を使って帰る
2.軽トラック(レンタカー)を借りてバイクを乗せて運転して帰り軽トラックを横浜で乗り捨て
3.ここに預けて修理、その後陸送する
4.ここに預けて修理、後日取りに来る

検討した結果レンタカーは乗り捨て費用が高すぎて却下。
とりあえず預かってもらい修理を依頼することにした。
直ったあとどうするかは、落ち着いてから考えよう。
とりあえず今夜どうするかだ。


もう時間は午後4時を回ってしまった。
結局、五所川原まで出てレンタカーを借り、岩手の休暇村を目指すことにした。
八幡平はクルマで周り、盛岡に乗り捨てて新幹線で帰ることにしよう。
思わぬ展開だが、とりあえず旅は続行だ。

平山さんにはレンタカーの手配から、レンタカー会社までわざわざ車で送ってもらうなど厚意をつくしてもらい
思わぬトラブルではあったが、この旅ではじめて地元の人との触れ合いが得られた気がする。
過ぎてみればかえって良い思い出を作ることができたようです。


レンタカー・新幹線と予想外の出費に内心青ざめたが、とりあえずクレジットカードで乗り切って
借りたライトバンに乗り込み久々のマニュアル車のハンドルを握る

オートショップヒラヤマの平山さんご夫妻
本当にいろいろと良くしていただきました
写真は後日引取りに行った時に撮影したものです

東北道(浪岡IC−滝沢IC)を飛ばし休暇村岩手に着いたのは午後9時前。
食事の時間はとっくに終わっていたのですが夕食を食べていない情けない私の顔を見て
フロントの人がトーストとチーズを用意してくれて、ついでに地ビールも飲んで、一心地つきました。
一番楽しみにしていた八幡平がドライブになるとは・・・残念無念

休暇村には2つの大浴場があります。
今夜は部屋から近いほうでゆったり。
温泉は乳白色で田沢湖の温泉と同じ単純硫黄泉。
体を温め気を取り直し、明日のプランを考えながら缶ビールを飲んで眠りについたのでした。

    HOME