バイクにETCが付いたぞ、3連休だし草津のリベンジを果たしてから
奥会津の峠を攻めちゃうぞ!ツーリング(タイトル長いっつーの)

2006年7月15日・16日

その1

梅雨とはいえ意外と雨が少ない今年。
トランザルプにETCを装着後最初の週末なので何がなんでもツーリングに行きたい。
ETCモニターの適用区間は、東名が富士インター、中央道が小淵沢、関越は渋川伊香保、東北道が那須
常磐道は水戸となっている。
なるべく行き帰り違うルートでモニター適用区間を目一杯使ったコース考えてみた。

海の日の3連休も案外晴れてくれるのではと期待しながら土曜日の早朝(3時半)に自宅を出発した。
今回の目的地は奥会津地方。
栃木県、新潟県との県境に位置する、いわゆる秘境だ。
昔、社員旅行で奥只見の銀山平には行った(バス)ことがあるが、残念ながら奥只見に向かう国道352号は
新潟県側が理不尽なことに二輪車通行止めで、バイク乗りには、まさに秘境となってしまっている。
ツーリングマップルで調べてみると、奥会津にはダートの林道が数多くあり、また幾多の峠が連続して、
かの峠の達人賀曽利氏もお勧めのルートに上げているのだから走りがいもあるというもの。
適当なキャンプ場に拠点を構え、荷物を置いて身軽な状態で林道走行にチャレンジしたり、、峠越えの
醍醐味を味わったり、トランザルプにふさわしいツーリングにするつもり。

しかし天気予報がどうも芳しくない。
今回は正真正銘、雨を免れることは難しいようだ。
出発直前の予報では福島は降水確率が高く、群馬、長野方面のほうがまだ日中の日差しも期待できるよう
なので、急遽マシントラブルで不本意に終わった前回のリベンジも兼ねて、榛名湖から草津を経て志賀草津
道路を越えて奥志賀高原から新潟県を経由して福島に入るルートに変更した。

いつものセルフのスタンドで給油を済ませ、汐入料金所から首都高に入ったころに薄墨色の空は徐々に明るさ
を取り戻してきた。
土曜日の早朝と言うのに大型トラックが多く、流れは良いものの交通量は多い。
5号池袋線で美女木JCTから外郭環状経由で関越に入る予定だったが、池袋の先で事故渋滞が起きている
らしいので、湾岸から中央環状で川口JCT経由で外環に入ることにした。
しかしこのまま進めば西那須野塩原から奥会津へは最短ルートでアプローチできる。
川口JCTが近づくまで、どちらにするか迷ったが、結局関越ルートを選択した。

汐入、大井、川口とETCレーンのゲートがシャキーンと上がるたびに爽快な気分にひたれる。
早朝なので一般料金所が混雑しているわけでは無く「お先に失礼」という気分は味わえないが、ノンストップで
(もちろん十分減速はするが)通過する時に微妙な優越感がムフフと頭を掠める。
自分の人間の器が小さいからなのだろうが、慣れるまでこの快感は癖になりそうで意味も無く料金所を多く通る
ルートを選んでしまいそうで怖いよ。


5時少し前にすっかり明るくなった関越道の三芳PAで最初の休憩。
バイクの数は多くないが、3連休とあって早朝から駐車場は相当の数のクルマが停まっている。
ベンチに座って持参した握り飯2個とゆで卵の朝食タイム。
しばしの休息を済ませ再び出発。
渋川伊香保インターを出て伊香保の温泉街を通り抜け榛名湖へ到着したのが午前6時50分。
途中の駐車場から見晴らす渋川市街は青空と薄雲の下にすっきりと、これからのツーリングの楽しさを象徴する
ように明るく輝いている。

榛名湖は想像していたよりもこじんまりした湖だった。
榛名山の側から到着したので写真で見る湖の向こうに榛名富士という、見慣れた光景とも違っていて拍子
抜けしたが、朝早いにも関わらず、すでに駐車場には数台のバイクが停まり、湖上には釣りを楽しむボートも
数隻浮かんでいた。
小さな桟橋の先端まで行って湖面を覗き込む。
さすがに水は澄み切っており、小さな魚が群れを成して泳ぎ去る姿が見える。
榛名山には山頂まで行けるロープウエィがあるが、残念ながらまだ営業時間前で動いてはいなかった。
写真を何枚か撮って湖岸道路をぐるっと回って反対側に向かう。
こちらは湖面に榛名富士が映り込み、まさに観光写真で見慣れた光景だ。
こちらでも何枚か写真を撮って榛名湖に別れを告げる。
国道145号へと下る道は通称「裏榛名」と呼ばれて走り屋さんには有名らしく、この日もまだ朝早いのに
コーナーを高速で駆け上がるライダーを何人も見かけた。

榛名湖へと登る道の途中で
青空も広がりツーリングは上々の出だしだった
榛名湖へ到着
朝早い静かな湖面
逆さ榛名富士
このあたりが写真を撮るベストポイントかな

山頂までロープウェーで簡単に登れる
営業していたら山頂からの眺めも楽しめたのに・・・

国道145号から292号で草津への上り坂になる。
前回不調のマシンであえぐように上った坂も今日は快調だ。
しかしほとんど寝ていないので非常に眠い。
道の駅「草津運動茶屋公園」で軒下のベンチに横たわり、気が付けば30分ほど眠っていた。
おかげですっかり眠気は覚めたがポツリポツリと冷たいものが空から落ちて来始めた。
群馬県側は青空も見えるものの、これから向かう長野県側の空は暗く厚い雲が立ち込めている。
携帯で雨雲レーダーをチェックすると行く手は完全に雨雲の通り道になっている。
降られる覚悟を決めて志賀草津道路へと再出発。
天狗平から白根までのルートは昔スキーで何度も車で来た事はあるがバイクでは初めてだ。
白根山から天狗平に下る清水沢や振子沢というゲレンデはそれほど斜度もきつくなく、難しいコブ斜面もないので
下手っぴいな自分でも一気に長い距離のダウンヒルが楽しめる好きなコースだった。
もっとも体力が衰えた今ではとても一気に下りきることなどできないだろうが。
硫黄ガスが吹き出るロープウエィ乗り場付近の道を過ぎ、頂上も近づいた頃にはいよいよ雨が本格的に
降ってきた。
駐車場で合羽を着込み、名所の湯釜も以前行ったことがあるので今回はパスしてそのまま長野県に突入。
すると今度は霧が立ち込めてきた。
国道最高所の渋峠の標識を写真に収めたが、霧のため周囲の眺望はまったく望めない。
横手山の山腹を下り初めての志賀高原だが悪天候で走りを楽しむ状態ではないのが残念。
すでにガソリンがリザーブになっているので、丸池のスタンドで給油。
志賀高原は初めてではあるがスキー場として聞いた事のある地名が多い。
途中で潤満滝に寄り道中にかなり雨脚が強まりしばし雨宿りを余儀なくされた。
雨宿り中

丸池からは県道に入り焼額山の山麓を抜けて木島平に出るつもりだったのに、どこかで曲がる場所を間違え
てしまい、気が付けば湯田中に出ていた。
新潟を抜けて福島に入るにはちょっと遠回りだが、別にはっきりした計画がある旅でも無いし、下る途中の橋
から見た山に低くかかる光景だけでも回り道の価値はあったさ。
道の駅「北信州やまのうち」で一休みして昼食にざるそばの大盛りを注文。
これは掛け値なしの大盛りで、そば一杯で結構満腹になった。

普通のざるそば3枚分くらいありそう


日本屈指の山岳ルート志賀草津高原道路
この駐車場でついに雨が降り始めた
長野県に入るととたんに霧が出てきた
日本の国道最高所(2172m)である渋峠で記念写真
潤満(かんまん)滝
落差は107mあり志賀高原一の瀑布
しかし遠くの展望台から眺める形になるので
高さが実感できない

山の中腹を龍が飛んでいるような雲が長く伸びていた

なんとか雨も上がったようなので、ここから合羽を脱いでルートを新潟県に向けて再出発。
国道403号で木島平を経て千曲川にそって走る国道117号で飯山市、野沢温泉から津南市で新潟県に入るルートだ。
木島平、斑尾高原はスキーバスで来た事はあるが、自分で走ると初めて市町村の位置関係が把握できる。
地図を見ただけでは実感できない日本の地理が、実際に走ってみることで生きた地理感覚となって脳内に
書き込まれていく。
これもツーリングの効能の一つだ。
木島平村で馬曲(まぐせ)温泉という看板が目に付いたので、ちょっと立ち寄ってみることにした。
村はずれから山道を登り、結構高い場所に温泉はあったが、駐車場にはかなりの車が停まっている。
自分が知らなかっただけで知名度のある温泉なのか?
入浴料500円を払うと露天風呂と内風呂の両方に入れるのだが、どうせ入るなら露天風呂だろう。
山の中腹を切り開いたような露天風呂は、今上がってきたばかりの道の向こうに木島平の平野部と、それを
囲む山々が見渡せてなかなか良いロケーションだ。
湯は透明でさらっとしているが、しっかりと温泉と感じさせてくれる湯で温度もちょっと熱めで気持ちよい。
ツーリング途中なのであまり長湯をするとかえって疲れてしまうので、適度に温泉を楽しむと休憩所で
山菜蕎麦を注文。
さっきの蕎麦で満腹になったはずなのに、結局また食ってるよ、おいおい!

眺望が素晴らしい馬曲温泉の露天風呂
温泉の成分表示
源泉掛け流しです

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