筑波山の北に位置する加波山(かばさん)は茨城県桜川市と石岡市の境にある筑波連山を構成する山のひとつで標高709mだ。 この周辺にはオフロード好きにはたまらないハードな林道が存在し、かねてから私の林道師匠であるまっき〜さんからは、ここを 走れば進級できるからと言われていたのだが・・・ 林道系のサイトを見ても、「単独での走行は不可」とか「上級者に限る」とかかなりハードルの高さを感じさせる言葉が並び、 正直言って行きたい気持と行きたくない気持ちが葛藤していた。 しかし予定が開いた週末にまっき〜さんをツーリングに誘ったら、「では加波山に行きましょう」とのお返事。 私もついうっかり(笑)はいと答えていたのは何故だろう? しかし重量級トランザルプで行けるのだろうか? 先日も帝釈山林道で立ちゴケして一人でバイクを引き起こす事ができなかったのに。 足場の悪い所でコケたらどんな悲惨な目に遭うのだろう? ここは弟のセローを借りて行くべきか? いろいろと悩んだが、やはりトランザルプでチャレンジしないと意味がない! と心に決めて土曜日の朝を迎えた(大袈裟だな)。 とにかく軽量化したいので今回はリアのトップケースも外した。 但しパンクの危険性があり、現地でタイヤの空気圧を下げたいので空気入れを含むパンク修理キット+予備チューブ前後を積ん だので、あまり軽量化できたかどうかは疑問だが。 9時に下妻のMacで待ち合わせ。 過去のツーリングではいつもまっき〜さんを待たせているので、今日は気合を入れて早めに出発。 首都高、常磐道経由で谷和原インターからR294をまっすぐ進むと右側に見える筑波山が徐々に大きくなってきた。 R125の交差点を左に曲がり待ち合わせのMacに8時20分に到着。 さすがにまだまっき〜さんは来ていない。 久々の朝マックしながらのんびりしているうちにまっき〜さんも到着。 ひょっとしたらBlogに書き込みがあったyuriさんも来るかもね、なんて話していたら、一台のオフ車が到着。 yuriさん本当に来ちゃったよ。 yuriさんとは群馬県の秋鹿大影林道・万沢林道を走りに行った時に林道内で遭遇して、アドレスを教えてからネットでのやり取りは あったが、一緒に走るのは今回が初めて。 どんな走りを見せてくれるかも楽しみだ。 まっき〜さん(Lanza)の先導で私(Transalp)とyuriさん(KLX250改)が続く。 先日の万沢林道を出てからのONでの走りを見る限り、ONでは特にyuriさんにケツ持ちは必要ないだろうと判断しての順番だ。 クネクネと細い道を曲がりいよいよ林道入り口に到着(峠まではダート3.2km) ここで停止して空気圧を落とした。 フロントは1.2、リアは1.5に落として進入することにする。 入口には「この先車両通行不能」の標識が。 果たしてどんな道が待ち構えているのだろう? |
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出だしはやや大きめの石が所々にあるものの走りやすい路面。 右の開けた場所に大小の岩が立ち並んだ広場がある。 有名なトライアルの練習場所らしく、面白そうだがトランザルプで走れそうな場所ではもちろんない。 写真だけ撮って先に進む。 徐々に上り坂の傾斜がきつくなりコーナー角度も急になって来た。 ガレ具合もきつくなり道が本性を現し始める。 子供の頭大の石がゴロゴロしているのでライン取りを間違えて前輪を石にヒットすると即転倒の危険性大だ。 途中に現在も稼働中の石切り場もあり、このあたりの地勢は石が多いようだ。 途中左に入る支線があったので行ってみる。 ここはピストンだが最後はちょっとした広場になっていて、その先にシングルトラックが続いている。 かなりの急傾斜で、以前まっき〜さんがチャレンジしてかなり大変な思いをしたそうだ。 今回はまっき〜さんが一度チャレンジしたが断念。 私は入口の写真を撮っただけで撤退。 yuriさんは自重。 と各自大人の判断(笑)で本線に戻った。 |
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本線のガレ具合は益々ひどくなり、先日の志津林道・帝釈山林道を思い起こす。 まあ、あの経験があるのでまだ大丈夫だが・・・ そうこうしているうちにこのルート最大の難所に到着。 道がいきなり陥没し、大きな岩が何個も転がり、まるでトライアルセクションのようだ。 写真で何度も見ているので大きな衝撃は無いが、しかしここを通るのか? 右2/3が陥没し、わずかに残った左側は斜めにえぐれており相当な速度で一気に走り抜けない限り通過は不可能だろう。 常識的には右側を下って岩と岩の間の隙間を通って行くしか無さそうだ。 手前にバイクを置いて、まずは歩いてルートを下見。 行けそうな気もするが・・・
底を打つんじゃないか? ステップをぶつけるんじゃないか? と不安は尽きない。 岩の隙間に適当な石を何個か置いて多少なりとも通りやすくする。 まずはすでに通過経験があるまっき〜さんがチャレンジ。 ためらわずに進み一気にクリアー! 今回持参したビデオカメラにもバッチリ雄姿が写った。 |
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続いてyuriさんは? ちょっと荷が重いようなので次回の課題という事で、ここはまっき〜さんがKLX改を運転して楽々クリアー! 待っている間にMTBの集団が下りてきた。 さすがに皆、押して通るが一人が果敢に乗車したままチャレンジ。 しかし前輪がロックして派手に一回転。 幸い着地した場所が土で事なきを得たがヒヤッとした。 では私のもまっき〜さんお願い!とはいかないのでヘタレな私もいよいよチャレンジ。 |
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予定のアプローチルート |
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アシストとアドバイスを受けて何とか乗り越えた。 一応進級試験は合格のようで、これで初心者は脱出できただろうか? ちょっとした達成感を胸にさらに進む。 ここから峠までもガレガレ、凸凹、ヌタヌタ、いろいろあったが、まあ半分楽しみながら一本杉峠に到着。 峠と言っても変則十字路で内2本の道はここからさらに上るので峠という感じは薄い。 ここから加波山神社方面に向かう。 しばらく舗装路が続き神社入り口からは急坂を上るとやがて舗装と未舗装が断続する道になる。 1kmほど登りきった所が山頂になりNHKの放送施設があり東屋があるのでコーヒーブレイク。 まっき〜さんの入れる熱いレギュラーコーヒーを飲みながら話が弾む。 しばしの休憩の後、再び一本杉峠に戻る。 舗装路面のカーブではフロントの空気圧が低すぎて倒しこむと前輪がぶれて怖い。 前の二人がどんどん飛ばしていくが慌てずのんびり行くことにした。 峠から逆側の下り(一本杉林道)は約4kmのダートだが、こちらはフラット路面で落ち着いて走れる。 一度下りきって再び引き返して上る。 下りでは慎重な走りだったyuriさんもガンガン飛ばして楽しそう。 KLXの後輪が落ち葉を舞い上げ、小石を蹴り上げ、土埃を撒き上げる。 土埃の直撃を避けながら後ろに付いてノンストップで峠まで駆け上がった。 足付きの悪いKLXで林道をあれだけ走れれば大したものです、yuriさん。 |
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峠で一呼吸入れて最後は端上林道(ダート6.4km)で下る。 入口は簡易ゲートがあったが失礼させていただき下りはじめる。 道幅は広くフラットだがコーナーで非常に轍が深い所があり、うっかり轍に突っ込むとやばい。 前を走るKLXがハンドルを取られてヒヤッとしたが、何とか立て直して転倒は免れた。 全体に砂状の路面なのでハンドルが取られやすいが、それさえ注意すれば走りやすい道だった。 真壁町に降りてコンビニのパーキングで休憩。 持参の空気入れで空気圧を戻す。 時間も午後2時を過ぎたのでどこかで食事でもしてから帰ろうという事になり、yuriさんが近くの蕎麦屋情報をGET! 早速蕎麦屋に向かう。 一石という蕎麦屋は注文してから打ち始めたので随分待たされたが、その分蕎麦の味、風味はなかなかのレベルで、 切り方がかなり粗いのは田舎蕎麦風と思えば問題なし。 注文した大もりは盛りも多く、奴豆腐が付いてきたのもうれしいところ。 楽しい仲間と林道を楽しみ最後に美味いソバで締められればもう文句なし。 帰りは下道で帰る事にして4号バイパスの道の駅「庄和」で最後の休憩。 ここから2台は渋滞する車の間を縫ってあっという間に消えていった。 追いかけようとした私はいきなりガス欠してリザーブに切り替え。 あきらめて一人のんびりと給油を済ませ、都内から入谷で首都高に乗って帰ってきた。 |
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走行ルートMAP(まっき〜さんからのパクり) 本日のダート走行距離は推定22km でも距離以上に満腹感でいっぱい |