今度こそ秋葉街道へ

2006年4月22日(土) 晴れ

トランザルプ購入後の最初のツーリングは以前アヴェニスで行ったものの、出発早々にエンジントラブルに
見舞われて途中で引き返した秋葉街道にした。
浜松市から天竜川を遡るR152、通称秋葉街道。
谷深い地形を縫って静岡から長野を結ぶルートだが途中2箇所で国道未開通部分がある険しい道だ。
今回は静岡側からアプローチして、茅野から中央道で帰る事を想定し、途中適当な場所でキャンプする
つもりだ。

朝6時に自宅を出発して東名に入る。
アヴェニスと違い高速走行でも余裕を持って車の流れに乗っていけるので気持ちよい。
早朝の空気は冷たく手がかじかんできたので足柄SAにピットイン。
しばし休憩するが、車は多いもののバイクは見当たらない。
真っ白な富士山が駐車場のむこうにクッキリと見える。

富士川SAで朝食に桜海老そばを食べ、由比PAでも休憩。
順調に東名を走行し続けた。
足柄SA
足柄SA
富士川SA
由比PA

ぬあおkm位で気持よく走っていたら、磐田インターを過ぎた辺りで急にエンジンの吹けが悪くなってきた。
何が原因だろう?
アクセルを前回にしても80km位しか出ない。
遠州豊田SAにて休憩しながら原因を考えた。
トランザルプ固有のトラブルとしていくつかのサイトで報告されているCDIの故障に症状が似ている。
2気筒エンジンの片側が死んでしまったような感じだ。
走れないわけではないので、次の浜松インターで東名を降りて秋葉街道に入ることにした。
気温は暖かいが薄雲が広がってきている。

市街地から徐々に周囲の家が少なくなり、道はやがて天竜川の流れを見ながら片側は山が迫ってくる。
緩やかな川の流れは薄緑で、川岸を覆う木々の濃い緑が生命力あふれるこの季節を感じさせてくれるが、
残念ながらトランザルプのエンジンにエネルギーは戻らない。

道の駅「天竜相津花桃の里」で休憩しながらツーリングを断念して今から引き返すか思案した。
どう考えてもこれからの険しいルートを不調なマシンで走り続けるのはリスクがありすぎるだろう。
残念だが引き返すしかないだろう。

しかし今の状態では当然高速走行は無理なので、ここからは一般道でゆっくりと帰るしかない。
しかし秋葉街道は鬼門なのか?

ダムが近いので川幅は広くなっている
対岸の緑が目にも鮮やか
天竜川にかかる人道橋
歩行者、自転車専用の長いつり橋だ
狭い斜面を利用した茶畑
こういう風景は心を和ませる

せっかくここまで来たので秋葉神社に立ち寄ってから帰ることにしよう。
秋葉街道の名前の由来にもなっている秋葉神社。
火伏せの神様として有名で昔は台所に秋葉神社のお札を貼ったものだという。
秋葉原の地名の由来も秋葉神社から来ていたはず。

下社と上社があり元々山頂にあった社殿が山火事で消失
した後に麓に下社を建立したが、昭和61年に上社が再建
されたので社殿自体は新しい。
登山道を20分ほど走って駐車場に到着。
駐車場の前に大きな鳥居が聳え立ち、そこから階段の参道
が山上に向かっている。
神社だが寺院のような山門が建っている
まだ木の香も新しい門の周りには枝垂れ梅や枝垂桜が
満開だった
標高868mの秋葉山山頂に鎮座する本殿
地元だけあってジュビロ磐田優勝祈願の特大絵馬があった
太い注連縄が印象的な総入母屋造りの社殿
山頂からは遠く駿河湾まで見渡せる

境内は杉の巨木がうっそうと茂っている。
秋葉神社の起源は古く、西暦709年に社殿が建てられている
と伝えられ、朝廷より正一位の宣旨を賜って正一位秋葉神社の
額が掲げられている。

どうも近くて遠い秋葉街道だが、秋葉神社にしっかりお参りした
ので次こそは無事に走り通す事ができるだろる。


さあ引き返すことにしよう。

誰もいない広い河原にバイクを乗り入れて、丸太に腰かけて川の流れる音を聞く。
遠くからは鳥のさえずり。
男の休息はかくあるべしと思う。
このままテント張りたい気分だ。

秋葉神社からはもと来た道を引き返してもつまらないので川根へ抜ける
国道362、473を通って金谷から国道1号で帰ってきたが、この道は国道とはいいながらほとんどが1.5車線の
曲がりくねった狭い山道が延々と続く。
本来なら楽しいワインディングロードも、まるでパワーの出ないバイクでは全然楽しめず、国道1号バイパスも車の
流れに乗るのがやっとで、えらい疲れる。
茶処、川根はさすがに茶畑が急な斜面に連なる
箱根をやっとの思いで越えて、西湘バイパスを通って21時にやっとの思いで帰宅した。
2度トライして2度ともトラブルに巻き込まれた秋葉街道。
だからこそ絶対リベンジしてやる!!
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