やっと解禁 R352を攻略せよ

2006年10月8日(日)


そうこうしているうちに先方に車が止まって道路を塞いでいる。
道路局の車で、この先は鉄砲水で通行止めだと言うではないか!
ここまで来て引き返すんですか?

蕎麦は?

温泉は?

しかし鉄砲水の現場を見るとすごい勢いで濁流が道路を横切っている。
確かに下手に通行したら流されて谷底に一気に転落するかもしれない。
これはあきらめるしかないな、と引き返そうとしたが、せっかくなので近くまで行って写真を撮ってきた。
さてここから来た道を小出まで引き返すしかない訳だ。


沢からの水が激流となって道を塞ぐ
これでは通行止めも止むなしか

これからどうしよう。
なんて思いながら引き返していると、前方でも車が何台も止まっている。
来たときは問題なく通れた場所が鉄砲水で先ほどの通行止めの場所と同じ状態になっているのだ。
そのため10台ほどの車が立往生している。
近くに行って見るが半端じゃない流量で、ちょっとバイクで突っ込んで行く気にはなれない。
雨は相変わらず降り続き沢を流れ落ちる水も勢いを増すばかりだ。
この区間は一切迂回路は無く、鉄砲水に前後を挟まれては逃げ場が無い。

雨が止み水が止まるまでここに閉じ込められるんだろうか?
自衛隊のヘリが来てロープで吊り上げて救助なんてニュースで見るような事になるのかな?
ニュースとかに救助映像が出ちゃうのかな?

天候判断が甘いライダー、危うく遭難!!

とか?

とりあえずキャンプ道具はあるし食料も持ってきているので最悪1日くらい閉じ込められても生きてはいけるが・・・

そのうち先ほどの道路局の職員が戻ってきて先頭のタクシーの運転手と話をしていたが、意を決したタクシーが
濁流を突破すると、残りの車も次々と突破していった。

残るは我々バイク2台。
車に比べると遥かに安定性に欠けるので万一タイヤを流されると一巻の終わりだ。
しかし突破した車を見ていると思ったほどは水深は無いようで、タイヤ半分は潜らないだろう。
ここは行くしかない。

覚悟を決めて まず私から一番山側のラインを選んで一気に水に突入した。
ほんの一秒くらいで通過したと思うが、頭の中はスローモーション映像で流れ何秒にも感じた。
すぐにまっき〜さんも無事通過。
取り合えず無事生還できた。

あとはこの先で鉄砲水が無いことを祈るだけだ。
取り合えず奥只見湖の遊覧船乗り場の所までは戻ってきた。
ここを右に行けばシルバーライン経由で小出に出る。
シルバーラインはその大半がトンネルなので冠水の心配はほとんどないだろうが、二輪車は通行禁止なのだ。
しかしここから枝折峠を越えて行くとなると道は今まで以上に険しくなる。
再び洒落にならない状況に巻き込まれないとも限らない。
そう判断した二人はお互いに目で合図を送ると、ためらわずに二輪車通行禁止のシルバーラインに入っていった。
今回は緊急避難という立派な大義名分がある。
何か言われても大丈夫だろう。

人命第一だ!!

しかし思わぬ事態で普通では絶対走ることの出来ないシルバーラインをバイクで走るという経験ができてしまった。
延々とトンネルが続くシルバーラインは雨も関係なく、峠を越えて苦労して走った道が何だったんだ?と言うくらい
あっけなく出口に着いてしまった。
係員に何か言われるかなと思ったが、まったくお咎め無しでそのまま料金所を通過。

濁流を呆然と見つめる人達
流れが半端じゃありません
どの程度の水深なのか判断に苦しみます
このままここで救助を待つのか?


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